2017年5月24日水曜日

【私のアトピー治療記07】安くて評判の良いワセリンの巻



こんにちは。
mitinecoです。

今回は保湿剤として不動のポジションを確立していると呼んでも過言ではないものの一つワセリンについて紹介しようと思います。


|ワセリンとは?

ワセリン(Vaseline)は、石油から炭化水素類の混合物を取り出して脱色し精製したものです。白色ワセリンとも呼ばれています。

ワセリンを肌に塗ると、パラフィンという炭素と水素から成る膜を形成します。



炭素と水素でイメージすると学生の頃に理科で習うメタンCH4が思い浮かぶ人も多いことでしょう。しかし、油などもCとHとOを使って表されます。

同じ炭素と水素と酸素からできるのに液体、個体、気体と状態も性質も違うのはとても面白いですね。油に水素を添加すると、マーガリンになって常温で個体になったりするのは、構造式(原素のくっつき方)が変わるからです。

と話が若干それてしまいましたが、パラフィンというのはC(n)H(2n+2)で表される原子の集まりのことです。

【C(n)H(2n+2)イメージ図】
  HHHHHHH   H
H CCCCCCC … C … H
  HHHHHHH   H



たくさん集まることができるのがわかりますね。このように炭素や水素が集まったものを鎖式炭化水素と呼ぶのですが、難しく考える必要はありません。

私の勝手なイメージを紹介すると、炭素の数を「麺の長さ」その周りの水素は「麺の下味」といった感じです。大量の麺を並べて固めたベビースターの平麺が「パラフィンの膜」といった具合です。ワセリンを丁寧に塗ると、薄くても隙間なく麺が並び、しっかりとバリアを形成するようなイメージです(笑)



参考までにWikipediaのワセリンとパラフィンのページへのリンクを載せておきますね。




|ワセリンの効果

ワセリンは塗ったところに炭化水素の膜を形成します。

【ワセリンの主な効能】
・ワセリンの膜は皮膚表面の水分蒸発を防ぎ乾燥を抑える
・傷などを外刺激から守る

主に皮膚の保護や保湿を目的に使用されます。




|ワセリンは安全なの?危険なの?

よく話題に上がるのは、ワセリンは安全なのか?それとも危険なのか?という話です。私のアトピーが酷かった当時では、

安全論では、ワセリンは炭素や水素を中心としたもので、体を構成しているものと変わらないため「安全である」という話が有名でした。

危険論では、石油由来の成分なので何か体によくない不純物が入っているから「危険である」という話が有名でした。



私の結論では、ワセリンは食べ物ではなく、炭化水素の膜を形成するだけのものなので、肌に塗ることで何か危険がある訳ではないです。

ワセリンを「最高の保湿剤」や「皮膚を治す特効薬」のように書いているものも多くありましたが、ワセリンの役割は「ただ膜を形成するだけ」です。

このため過度な期待をして、悪いタイミングにもワセリンを使用してしまうと、肌荒れなどの症状が悪化することもあります。



|ワセリンの注意点

ワセリンの主な使用目的は皮膚の保護膜形成です。軽い傷ならば、ワセリンで保護膜を形成して外の刺激から守っているうちに、すぐに治ることでしょう。

傷が酷い場合にも、失った皮脂の代わりのワセリンの膜を作って、保湿効果を高めれば、傷の治りが早くなりそうですよね。

しかし、傷が酷い場合には、体がバイ菌に抵抗したり細胞活性化の熱を生み出すために、炎症反応が起こります。熱を持ち過ぎると細胞がダメージを受けてしまうこともあるため、余った熱を冷ますために汗をかきます。

このときにワセリンの膜が張られていると、汗が空気中に蒸発することができず体が冷めないので、汗が溢れ出してワセリンと混ざり合いベタベタになったり、体温が上がりすぎて痒みや細胞へのダメージを生んでしまいます。

皮膚の症状が酷いときには、ワセリンがしっかりと保湿膜を作ることが逆、にマイナスの効果を生んでしまうのです。

私もお風呂上がりの保湿として、一時期ワセリンを使用していましたが、肌荒れの症状が進行してくるとともに汗が止まらなくなり、入浴自体に恐怖を抱くようになりました。軽いトラウマになります(笑)




|まとめ

ワセリンの役割は「ただ膜を形成するだけ」です。

軽い皮膚の荒れを治すための保湿には向いていますが、酷い場合には、この膜のせいで汗が蒸発しなくなり、熱がこもってしまう原因になります。

自身の状態に合わせて使用するように気をつけて下さい。




最後まで読んで下さいました方へ、
どうも有り難う御座います。
皆様の健康を心から祈っております。

とりあえず書こうと思っている内容
(すぐ思いついたものなので少し変わるかもしれません)

 ・自己紹介
 ・ビタミンCとお風呂
 ・薬(プロトピック)
 ・薬(ステロイド)
ー>保湿(ワセリン)
 ・保湿(保湿クリーム)
 ・保湿と乾燥、それぞれのメリットデメリット
 ・炎症、汗、体温、運動
 ・食事で意識すること
 ・腸内環境について
 ・その他アレルギーとアトピーとの関係
 ・肝臓(たんぱく質)
 ・ストレスとアトピー
 ・血流や体温


mitineco

0 件のコメント:

コメントを投稿